yakkei編集部のコメント

2014/11/05


製薬企業のニュースが続いています。

○第一三共
 11月4日には、第一三共について2件のニュースが流れました。
 一つ目は、第一三共が麻薬性鎮痛剤「CL―108」の販売を2016年度に米国で始めたいというものです。「CL―108」は米国で臨床試験(治験)の最終段階にあり、15年度中に申請したい意向です。

 もう一つのニュースは、国立がん研究センターと共同で急性骨髄性白血病の治療薬の開発を行っているというもの。世界4000人の遺伝子を調べてたところ急性骨髄性白血病の発症に関わる4つの遺伝子を確認したといいます。

 少し前、10月30日には抗凝固剤SAVAYSATM(一般名:エドキサバントシル酸塩水和物)について米国食品医薬品局(FDA)から承認の勧告を受けたというニュースがありました。今後、新薬承認に向けて進んでいくことでしょう。
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006205.html

○富士フイルム
 11月4日には富士フィルムのアルツハイマー検査薬のニュースも流れました。子会社の富士フイルムRIファーマがPET検査でアルツハイマー型認知症の診断に使う放射性医薬品を手がけるというものです。2012年にイーライリリーがFDAの承認を取得しており、富士フイルムは国内向けの開発を進めるようです。

 富士フィルム子会社の富山化学工業が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」が、エボラ出血熱に対して抗ウイルス効果があるとして治験がギニアで開始されるとか。国際的に注目を集める存在になりました。
 なお富山化学の採用は研究職だけで、国公立大学の学生を対象にしています。

 円安で少し輸出が伸びたとしても日本の貿易赤字構造は変わりません。石油や天然ガス、穀物はよく知られていますが、医薬品は隠れた貿易赤字といわれています。少しでも日本の製品が世界で使われることはいいことです。

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