2023/11/02
病院薬剤師不足。病院が採用を抑制しているのではなく、採用できなかったのでは?
大学・学部生の就職活動は早い学生で4年次から始まります。合同就職説明会に出席して情報収集する学生たちです。5年次になると夏のインターンシップにエントリーします。インターンシップが採用活動に認められて、人気企業に就職するにはインターンシップ合格が不可欠になりました。エントリーシートの提出や面接など採用試験本番と変わりません。一般企業、製薬企業、調剤薬局、ドラッグストアなどの多くは6年次の春までに内々定を出し、希望する会社から内定を受けた学生は内定受諾の手続きをします。
そんな一連の就職活動が終わろうとする時期に病院からの求人票が届きます。早い病院で2月頃。大学に求人票が寄せられるピークは6年次の5月です。
学生は、早く就活を終わらせたい。8月からの薬剤師国家試験準備に専念したいと思うでしょう。
それでも病院薬剤師になりたいという希望を持ち続ける学生がいます。
病院に多くの学生を輩出する薬学部では、少なくとも卒業予定者の20%。多い薬学部では40%以上の学生が病院への就職を果たします。それよりも多くの学生が病院からの求人票を待ち、エントリーしたと考えられます。
就活のスケジュールの中で2件目のエントリーができないケースもあり、それら学生を取り込めば病院薬剤師不足は多少解消できるかも知れません。