2023/09/16
薬学部生の就職【製薬会社への就職】
薬学部生の就職に対するイメージ【企業就職】
薬学部生の進路は、製薬企業などの企業就職が減少、薬局・ドラッグストアに就職する学生の大幅増加傾向、病院薬剤師への就職は減少という状況といわれます。企業の研究職
このうち企業については、MR職の削減から製薬企業への就職は確かに減少しています。研究を志していた6年制の学生には「実務実習事前実習」、「実務実習」などで、研究に打ち込む時間がなく企業就職を諦めたという実態があるようです。
一方、製薬会社の研究職は大学の学生募集のようにいつも採用があるわけではありません。
「薬理のスタッフが必要になった」、「研究段階の薬が治験段階に近づき臨床開発のスタッフを強化しなければならない」といった事情があって募集します。そのため希望していた会社に自身の研究分野の募集がないケースがあります。また研究の比重がバイオテクノロジーに移り、また製剤分野に理学部学生の進出がみられたりします。
2023年3月の卒業生の進路を見てみましょう。
私立大学薬学部で研究職に学生を輩出している中で10年前(2012年)の実績はどうだったでしょう。
東京理科大学は、研究職4名、臨床開発職1名でした。
東京薬科大学は、研究職5名、臨床開発職6名、
明治薬科大学が研究職3名、臨床開発職3名
星薬科大学が研究職0名、臨床開発職3名
京都薬科大学が研究職7名、臨床開発職15名
大阪医科薬科大学は研究職2名、臨床開発職1名
でしたから大きな変化があったとは言えません。研究分野の違いが知りたいところです。
学術職・信頼性保証職など
薬の安全性や信頼性は、製薬企業にとって欠かせない要素です。かつて高血圧治療薬の臨床データを改ざん。そのデータをもとに広告活動を行ったという不祥事がありました。そのようなことが生じないように、また上級医師に対する情報提供などを担当するメディカル職などに力を入れるようになりました。
製薬業界に就職する学生は減少しました。それはMR職の採用が大幅減となったためです。
10年前は、京都薬科大学が36名、東京薬科大学と大阪薬科大学が34名、明治薬科大学が29名、星薬科大学が28名と多くの学生を製薬企業に就職させていました。
また新薬の開発が減少しているため、臨床開発職の採用も減少しています。