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2020/03/03


医薬品業界の今後 製薬企業編 1

新型コロナウイルスの影響は、就職活動に影響を与えています。合同セミナー、病院見学・説明会、企業の説明会・イベントなどが軒並み中止や延期になっているのです。
yakked.jpでは、就活のガイドブックを編集・発行しています。その中で、いくつか就職活動の参考になる記事を紹介していきます。

●変革期の製薬業界
 最近の製薬業界の状況をみると、政府の薬価制度抜本改革が影響しています。薬価引き下げという政策により成長の伸びが鈍化しているのです。
 国民医療費の削減・薬剤費抑制策、後発医薬品のシェア拡大、長期収載品の薬価見直しなどの圧力が製薬業界の成長を妨げています。
 またこれまで画期的な新薬を臨床に送り続けたため、より高い効果、低い副作用などハードルが高くなっています。新薬が出にくい環境にあり、上市を予定する新薬は100億円から300億円ほどの売上規模とみられています。
 一方で、政府は超高額医薬品を承認するなど、国民医療費の抑制に逆行する動きをしています。

●新薬不足は世界的な傾向
 製薬会社が新薬を発売するには製造承認を受け、さらに薬価基準収載を受けて発売します。
 他の業界では、新製品の発売から半年もたたないうちに類似品が登場することがあります。
 しかし医薬品は特許で守られ、その権利が20年間(最大で25年間・国内)も守られて製品を独占的に販売することができます。
 特許期間が満了すると、他社が後発医薬品(ジェネリック薬)を製造・販売できるようになります。新薬メーカーの医薬品の薬価も低下し、後発医薬品に市場を奪われます。
 それでも新薬メーカーは、臨床のニーズを達成するために創薬研究に力を入れています。売上上位企業の多くは、パイプラインに多くの開発品を抱えており、将来の成長が見込めます。
【就活事典 40ページより】


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