CRO、SMO、製薬関連企業

CRO(コントラクト・リサーチ・オーガニゼーション)

CROは、製薬企業と臨床試験に関する契約を結んで臨床開発業務を代行する。臨床試験の設計書となるプロトコールの作成から、臨床データの収集、チェック、医師への説明、新薬承認申請までのすべて、または一部を受託して業務をすすめる。
製薬会社には、時間やコストの効率化を図るために臨床開発業務のアウトソーシングを進める会社がある。その業務の発注先がCROである。

CROの平均的な受託内容

実際にCROが受託している内容は、約半数がモニタリング業務、4分の1が統計解析やデータマネージメント業務といわれる。残りが、開発計画の立案やプロトコールの作成など臨床開発の企画、進行管理などの業務ということになる。CROが製薬企業から受託する場合、2つの形態がある。
①仕事を受託して自社にチームを組んで仕事をする。
②契約する会社に社員を派遣し、相手の会社の開発職として働く。

CROの採用環境

業界大手企業のなかには、学部出身者を多数採用していた企業が大学院出身者の採用にウエイトを移すなどCROの採用環境は変わりつつある。中堅企業や新規参入企業には、中途採用(経験者)を中心とする会社などがある。また、これまで看護師を採用してきた会社の中には、英語力が求められるケースが多くなったこれから薬学部出身者にしようとする会社が増えた。

SMO(サイト・マネージメント・オーガニゼーション)

CROが製薬企業の開発業務を支援するのに対し、SMOは治験を実施する医療施設の治験業務を支援する。SMOのスタッフは、患者さんに対する「インフォームド・コンセント」を行ったり、患者さんから「同意書にサインをもらい」、「治験薬の管理」、「治験データの収集・管理」、「記録の作成」など医師の治験業務を支援する。薬剤師や看護師経験者が多い。

前臨床試験業務を代行する会社

日本には、前臨床試験の受託では長い歴史と実績をもつ会社が多い。マウスやラット、イヌ、ウサギ、サル、ブタなどの実験動物により「有効性」や「安全性」を確認する前臨床試験(各種毒性・薬効薬理試験)を、製薬業界や食品・化粧品・農薬など幅広い業界から受託している。
最近では、ヒトのトランスポーター遺伝子発現細胞による薬物動態試験を受託する会社もある。

前臨床試験業務を代行する会社の採用環境

研究分野のひとつと考えていいだろう。大学院生の採用が多い分野だ。しかも、学生の人気が高く競争率は高い。


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