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(独)農業・食品産業技術総合研究機構

(独)農業・食品産業技術総合研究機構のホームページへ
微生物の「休眠遺伝子」を目覚めさせ、新たな抗生物質を発見(2009/4/27)
 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構【理事長 堀江 武】(以下「農研機構」という)とアステラス製薬株式会社【社長 野木森 雅郁】は、微生物の休眠している遺伝子を目覚めさせて新たな抗生物質を発見するための技術開発に世界で初めて成功しました。この成果は、国際的な有力科学誌Nature Biotechnologyの、特にトピック性が高い記事が取り上げられる「Brief Communication」のセクションに掲載されます。

 多剤耐性菌や結核菌が脅威を増している現在、新薬の発見は企業にとっても国民にとっても急を要する重要関心事となっていますが、微生物からの新たな抗生物質の発見は、ここ10年来困難さを増しています。これは、過去50年にわたる抗生物質探索のたゆまぬ努力が、その限界に近づいていることを示しています。我々の研究成果は、この窮状を打破する有力な方法として評価されました。

 最近のゲノムプロジェクトの成果から、微生物、とりわけ放線菌には、“眠った状態”の遺伝子、すなわち「休眠遺伝子」が予想をはるかに越えて多数存在することが判ってきました。抗生物質を作る遺伝子では、実に8割が休眠遺伝子です。つまり、大半の遺伝子が未利用のまま、「宝の山」として残されているのです。
これら休眠遺伝子を活性化できれば、次々と新たな抗生物質を発見する事が可能になるであろうと考えた我々は、リボゾームまたはRNAポリメラーゼに変異を導入するという、ごく簡便で実用性の高い技法で休眠遺伝子を活性化させることに、世界で初めて成功しました。しかも、得られた抗生物質はこれまでとは異なった特異な構造をした新規の物質であることを確認し(ピペリダマイシンと命名)、実際にこの技術が新規物質の探索に使えることを実証しました。
 
 我々の技法は、微生物からの新薬発見に大きく道を拓くもので、この技術の汎用性を考えれば、医学面のみならず、農業・工業における微生物利用に大きな弾みをつけるもので、学問上のインパクトのみならず、社会的インパクトも極めて大きい成果であるといえます。

予算:文部科学省科学技術振興調整費「開放的融合研究プロジェクト」(25億円/5年)
文部科学省科学技術振興調整費「産学官プロジェクト」(3億円/3年)
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/post-46.html

イノベーション創出基礎的研究推進事業(発展型) 「抗疲労作用のある新規高アントシアニン茶品種育成と利用食品開発」 プロジェクトはじまる!(2009/1/19)
ポイント
 本研究によって、安心で科学的根拠の明らかな疲労やストレスの軽減に効果のある新品種茶が育成され、消費者に提供できるようになります。
農研機構 野菜茶業研究所(三重県津市、所長 望月龍也)、(株)日本製紙グループ本社(本社 東京、社長 芳賀義雄)、国立大学法人九州大学(総長 有川節夫)、国立大学法人京都大学(総長 松本 鉱)、アサヒビール(株)(本社 東京、社長 荻田 伍)は、農研機構 生物系特定産業技術研究支援センターの「イノベーション創出基礎的研究推進事業(発展型)」において、「抗疲労作用のある新規高アントシアニン茶品種育成と利用食品開発」プロジェクトに平成20年度から3年間取り組みます。

今後、新たな高アントシアニン茶の育成・栽培試験を行うとともに、茶葉に含まれる機能性成分の研究を行い、今までにない新しいお茶を提供できるよう産学官で連携しながら研究をすすめてまいります。

≪背景・経緯≫

高齢化が進む中、健全な食生活による健康寿命の延伸や生活習慣病リスクの高い人を対象とした高機能性食品に対する国民の期待が高まっており、食品成分の機能性解明や機能性食品開発が大きな課題となっています。平成14年度厚労省国民栄養調査では、日常生活でストレスを感じる者は80.5%であり、非常な勢いで増加しています。連続的な疲労・ストレス状態は、血圧上昇、不眠、関節痛、頭痛、肩こり、食欲不振、免疫機能低下、消化性潰瘍、心疾患、脳血管障害、高血圧、高脂血症、心身症などの生活習慣病を引き起こします。 これまで我々は、高アントシアニン茶である紅花や茶中間母本農6号がヒト試験にて、眼精疲労、ストレス軽減効果を持っていることを明らかにし、上記2品種の交雑後代から栽培形質の優れた高アントシアニン茶系統を選抜し、苗の光独立培養技術を確立してきました。 本研究では、それらの技術シーズを活かし、安心で科学的根拠の明らかな新規抗疲労・ストレス高アントシアニン茶品種、飲食品素材の開発・提供を行い、疲労・ストレス起因生活習慣病の予防、茶産地の活性化・新興、新食品産業の振興をはかることを目的としています。

≪内容・意義≫

野菜茶業研究所が育成中の新規高アントシアニン茶系統を用いて、機能性成分の単離・同定、疲労・ストレスのバイオマーカーの解明、機能性成分の共存効果解明、機能性成分と代謝成分の安全性評価や適正摂取量の設定、作用メカニズムの解明、動物及びヒトでの臨床評価を行うとともに、短期成園化技術を確立しつつ、新規抗疲労・ストレス性高アントシアニン茶系統の栽培特性・茶葉特性の解明と品種登録申請、飲食品への応用をはかる食品素材化技術の開発を行うことで、抗疲労・ストレス効果を有する食品素材の開発をめざします。

≪今後の予定≫

平成20年度~22年度の3年間に、野菜茶業研究所では「抗疲労・ストレス効果をもつ茶品種育成と有効成分利用技術の開発」、(株)日本製紙グループ本社では「抗疲労・ストレス茶品種の短期大量生産技術の開発」、九州大学では「抗疲労・ストレス茶成分の作用機作の解明とその分子的基盤の確立」、京都大学では「抗疲労・ストレス成分の代謝吸収の解析と安全性の評価」、アサヒビール本社では「抗疲労・ストレス成分高含有茶品種を活用した新食品素材の開発」の研究課題を実施します。

≪成果、効果≫

本研究により安心で科学的根拠の明らかな抗疲労・ストレス効果のある新品種茶が育成され、消費者に提供できるようになります。そのことにより、疲労・ストレス起因生活習慣病の予防が期待され、新食品産業の創出、茶産地の活性化及び新興に大きく貢献できます。

≪用語の解説≫

I. イノベーション創出基礎的研究推進事業
民間企業、大学、独立行政法人等による生物系特定産業技術に関する研究開発の支援を行うためのツールの1つとして、我が国の生物系特定産業における特定の課題の解決や新たなビジネス分野の創出等、研究成果の最終的・具体的な活用先を念頭に置きつつ、基礎及び応用段階の研究を行おうとする産学官の研究チーム又は単独の研究者に対し、提案の公募を通じて研究を委託する事業。
イノベーション【innovation】

新機軸。革新。
新製品の開発、新生産方式の導入、新市場の開拓、新原料・新資源の開発、新組織の形成などによって、経済発展や景気循環がもたらされるとする概念。シュンペーターの用語。また、狭義には技術革新の意に用いる。

II. アントシアニン
植物に含まれる紫色の色素のことでポリフェノールの一種のフラボノイド系。主にワインの原料であるブドウや、ブルーベリー、カシス、紫芋、あずきなどに含まれている。 アントシアニンには目の疲れを癒したり、目の健康を維持する働きが大きいとされている。また、他のポリフェノール同様、強い抗酸化作用により、老化防止等の作用があるとされている。 アントシアニンを摂取する際はビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用が5倍になるとの報告もあり、ビタミンCとの同時摂取が望ましいとされる。
III. 光独立培養技術
植物の光合成能力を助長することにより、栄養分の糖を与えずに二酸化炭素と水と光で植物を培養する方法
IV. バイオマーカー
尿や血清中に含まれる生体由来の物質で、生体内の生物学的変化を定量的に把握するための指標(マーカー)となるものを指す。特定の疾病や身体の状態などに相関して量的に変動するので、疾病の診断や効率的な治療法の確立等が可能となると言われている。
http://vegetea.naro.affrc.go.jp/press/20090119/20090119.html

ロアリの卵認識フェロモンの同定に成功(2007/8/28)
 岡山大学大学院環境学研究科の松浦健二教授のグループは、シロアリの社会行動をコントロールできるフェロモンとして注目されてきた卵認識フェロモン(TERP)の同定に挑戦。卵認識フェロモンが細菌の細胞壁を分解するタンパク質のリゾチームであることを初めて明らかにした。また、卵が女王の卵巣内にある段階でリゾチーム遺伝子が発現し、リゾチームが生産されていることも分かった。
 この成果は昆虫フェロモンの進化プロセスを解明する上でも重要な意味を持つ。このフェロモンは強力に卵運搬行動を誘発するため、リゾチームを塗布したガラスビーズ製の擬似卵をシロアリの巣の生殖中枢に運搬させることが可能であり、この疑似卵に殺虫剤を塗布したものを使用することで効果的にシロアリを駆除できる新技術を開発することにより、住宅用としての木材の利用範囲が広がり、木材生産の増加が期待される。

日本酒、ワインから原料品種を判別できる技術を開発 (2007/8/9)
 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所では、日本酒を分析しただけで、原料となった米の品種を判別できる基礎的な技術を開発した。
 米の品種判別技術としては、植物体や穀粒の形態の差異に基づく方法等が知られているが、これらの方法は、日本酒の原料の米品種の判別には使用できない。
 また、DNAによる方法でも、日本酒は加工度が高いために、これまで、日本酒から原料の米品種を判別することはできなかった。しかし、日本酒から原料米のDNAを抽出する方法により、DNAによる米の品種の判別技術を開発した。この技術は、ワインから原料ブドウ品種を判別する方法としても応用可能。

米ぬかからの高純度トコトリエノール製造技術を開発(2007/7/12)
 東北農業研究センターを始めとする研究グループ(東北大学大学院農学研究科、三和油脂、オルガノ)は、米ぬかからの米油の製造過程で排出される廃棄残渣から、95%以上の高純度トコトリエノールを工業的に連続生産する技術開発に世界で初めて成功した。 
 トコトリエノールはビタミンEの一種であり、ビタミンE一般にみられる抗酸化作用のほか、ヒトでのコレステロール低下作用や動脈硬化、リウマチ性関節炎などの予防効果についての報告もあることから「スーパービタミンE」と呼ばれることもある。今後、食品や医薬品、化粧品への展開が検討されている。
 本技術は、米油残渣の有効利用に資するほか、我が国で大量に排出されるイネ由来の廃棄物系バイオマスの利用を可能にする技術として期待される。本研究は、農林水産省の委託プロジェクト研究「農林水産バイオリサイクル研究」により実施した。 

アブラナ科の植物が“ため池”底泥土のカドミウム濃度を低減(2007/3/12)
 農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所、フジタ技術センター、三菱マテリアル(株)総合研究所のグループはアブラナ科の植物(ハクサンハタザオ)を利用した“ため池”底泥土のカドミウム低減効果について、実際のカドミウム含有土を用いたポット試験(5作)及び屋外試験(1作)を行い確認した。
 本技術は、有害な重金属であるカドミウムを含有している“ため池”底泥土等をリサイクルするための技術の一環として開発されたもので、カドミウムの吸収率が高いハクサンハタザオを用いて土壌中のカドミウムを吸収、低減、回収する方法を提案したもの。
 今後、野外実証試験を継続し、長期的な土壌のカドミウム濃度の変化及び回収作業のコスト評価を行い、実用的な回収技術の完成を目指す。

精度の高いイチゴのDNA品種識別技術を開発(2006/5/30)
 野菜茶業研究所では精度の高いイチゴのDNA品種識別技術を開発した。従来は十数品種の識別しかできなかったが、今回開発した技術では、15個のDNAマーカーを調べることで、そのイチゴが70種類の国内外のどの品種であるかどうかを99.7%以上の精度で識別することができる。また複数の研究機関との共同試験により、分析場所や分析者等が異なっても同じ結果が得られることを確認した。この技術は産地のブランド化や育成権者の保護など国産イチゴ品種の優位性を確保する手段として有効に活用することができるという。
平成17年6月の種苗法改正により生果に限らず加工品も対象となり、DNA品種識別技術のニーズはますます高まっている。このため、農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所では、平成14年に14品種を対象にしたDNAによるイチゴ品種識別技術を開発し、海外から輸入されるイチゴ生果に育成者権侵害の事例があることを見いだした。今回は国内外の70品種を対象に品種名を高精度に特定できる技術の開発とその妥当性確認を目的とした。
1)イチゴ品種の高精度な同定に必要な識別用DNAマーカーの選定
 野菜茶業研究所が開発した25個のイチゴ品種識別用DNAマーカー情報から、日本品種を中心に70品種を識別できるマーカーを選定した。その結果、15個のDNAマーカーを用いることにより、調査した70品種・系統は99.7%以上の精度で、品種名を明らかにできる。
2)開発したDNA品種識別技術の妥当性の科学的検証
 野菜茶業研究所以外の13研究・分析機関に品種名を伏せたイチゴ葉を送付し、15個のDNAマーカーを用いた品種識別技術の妥当性を確認した。その結果、試料の取り違いにより有効な回答が得られなかった1機関を除いた12機関の全てで同じ結果が得られた。