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(財)東京都医学研究機構

C型肝炎ウイルス(HCV)のワクチン開発に成果(2007/8/22)
 東レは、国立感染症研究所、財団法人東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所と共同で進めてきたC型肝炎ウイルス(HCV)ワクチンの共同研究においてHCV培養システムを開発。本システムにより作製し不活性化したHCV粒子が、HCVワクチンとして利用できる可能性を有することを、マウスを用いた実験で初めて確認した。

オートファジー(自己タンパク質分解作用)の機能破綻によりマウスで神経変性疾患が発症することを2つの研究で解明(2006/4/20)
 【研究成果の概要】
 今回の研究は、①「オートファジーの基底レベルでの役割」と②神経変性疾患の患者さんの脳断片の観察から、オートファジーが起こるときにできる膜構造(オートファゴソーム:この膜で細胞の成分を覆い、タンパク質を分解する。)に類似の膜が見られることから「神経細胞におけるオートファジーの意義」を解明するために、オートファゴソームの形成に必要な遺伝子の一部を欠損させたマウスを用いて行われた。
① 東京都臨床医学総合研究所
 タンパク質代謝プロジェクトの水島昇プロジェクトリーダー、原太一研究員らは、オートファジーによる細胞内の浄化作用の意義を調べる目的で、全身でオートファジーが不能となるマウス(Atg5ノックアウトマウス)を用い、傷害されたタンパク質の蓄積程度を調べたところ、神経細胞・肝細胞での蓄積が観察された。その後神経系でのみオートファジーが不能となるマウス(神経特異的Atg5ノックアウトマウス)を作成したところ、マウスに神経変性疾患と同様の運動障害が認められ、神経組織に異常が観察された。さらに脳の細胞内では異常なタンパク質の蓄積があり、その一部は細胞内で凝集していることが明らかとなり、このことによってオートファジーによる細胞内のクリアランス機構が神経細胞の品質維持に重要であり、これが神経変性疾患の病態形成にも関与している可能性が示唆された。
② 東京都臨床医学総合研究所
 田中啓二所長代行、先端研究センターの小松雅明研究員らは、順天堂大学医学部 木南英紀教授らと共同で、オートファゴソームの形成に必要な遺伝子の中からAtg7という遺伝子を利用し、神経系のみでオートファジーが不能となるマウス(神経特異的Atg7Flox/Flox:Nesマウス)を作成し、マウスについて調査観察を行った。その結果このマウスは反射異常、協調運動障害など神経変性疾患と同様の症状を示し、また、大脳皮質・海馬などで神経細胞死が認められた。このことからオートファジーの傷害によって神経変性疾患が発症することが証明された。
 さらにはオートファジーを欠損させた脳の広範囲の神経細胞で、ユビキチンで指標された異常なタンパク質の凝集体が認められたものの、プロテアソーム(ユビキチンで印されたタンパク質を分解する酵素)の量的・質的な異常は発生しなかった。これによりユビキチンはプロテアソームのための指標というだけでなく、オートファジーのオートファゴソームにタンパク質を取り込むための指標としての役割も持っており、ユビキチンで印されたタンパク質がプロテアソームとオートファジーという2つの経路で独立して分解処理されることも分かった。
【発見の意義】
 今回の2つの研究成果によって「オートファジーは中枢神経細胞の品質維持に重要な役割を果たしており、このオートファジ-の機能不全がマウスで神経変性疾患の発症を誘導する」ことが明らかになった。英国科学雑誌「Nature(ネイチャー)」で2つの論文が同時に発表された。