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国際医療福祉大学

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リコピンが腎臓のフリーラジカルの消去を早めることを確認 リコピンに腎障害の予防効果が期待 ~ カゴメ、国際医療福祉大学との共同研究 ~(2010/6/21)
 カゴメ株式会社(社長:西秀訓)は、国際医療福祉大学薬学部(栃木県大田原市)横山秀克准教授との共同研究で、動物試験において、リコピンの摂取が腎臓中のフリーラジカルの消去を早めることを明らかにしました。
 なお、本研究内容は第63回日本酸化ストレス学会(6月24日~25日、神奈川県県民ホール)にて発表します。

■共同研究者 国際医療福祉大学 横山秀克准教授のコメント
 トマトに含まれるリコピンには抗酸化作用があり、実験的に作られた腎障害を改善したという報告があります。しかし今まで、リコピンを投与した実験動物の腎臓における抗酸化能を、実験動物が生きたままの状態で観察した例はありませんでした。今回、リコピンを摂取したラットの腎臓を、ラットが生きたままの状態でESR(Electron Spin Resonance;電子スピン共鳴)装置を用いて計測することにより、はじめてリコピン投与が腎臓の抗酸化能を亢進(こうしん)させることを明らかにできました。この結果は、リコピン摂取が腎障害予防効果をもたらすことへの期待につながります。

■研究の背景
 腎臓は、血中の様々な物質を濾過、再吸収する役割を担っている臓器です。毒物や薬物などあらゆる物質が腎臓を通過していきますが、それらの物質により多量のフリーラジカルが産生され、腎臓に障害を与えると考えられています。したがって、腎臓で過剰に発生するフリーラジカルを消去することは、腎障害を予防する効果が期待できると考えられます。
 これまでに、トマトに含まれるリコピンの摂取は、過剰な薬物投与によって発生する腎障害を予防することが動物試験で確認されています。しかしながら、フリーラジカルを直接分析することは非常に困難であることから、この予防効果は、リコピン摂取により腎臓中のフリーラジカルが減少したために生じたものなのか、フリーラジカルの消去以外の別のメカニズムを介して起きたものなのかは明らかになっておりませんでした。
 そこで本研究では、フリーラジカルを直接測定可能なESR装置を用いることで、腎臓中のフリーラジカルの量を測定し、リコピンの摂取が腎臓のフリーラジカルの消去に与える影響について検討しました。

■研究概要
≪目的≫
 本研究では、リコピンの摂取が腎臓のフリーラジカルの消去に与える影響を明らかにする目的で、リコピンを含む飼料もしくはリコピンを含まない飼料を摂取させたラットの腎臓中のフリーラジカルをESR装置により直接分析しました。

≪試験の方法≫
 ラットを2群(n=8)にわけ、それぞれリコピンを含む飼料もしくはリコピンを含まない飼料(通常飼料)を2週間摂取させました。その後、背部切開により腎臓を露出させ、尾静脈よりフリーラジカルの1種であるテンポールを注入しました。注入後、17秒後から60秒後まで約5秒おきに、腎臓に置いた表面コイル型共振器よりラジオ波を照射することによりESR計測を行い、腎臓中のテンポール信号強度の変化をモニターしました。そして、テンポール信号強度が半分に減少するまでの時間(半減期)を算出しました。

≪結果とまとめ≫
 図は各群のテンポール半減期を示しています。テンポール半減期は、通常試料を摂取させた群(通常飼料群)に対して、リコピンを含む飼料を摂取させた群(リコピン飼料群)では有意に低下し、腎臓におけるテンポールの消去速度が早いことが示されました。
 以上より、リコピンの摂取は、腎臓のフリーラジカルをより素早く消去するため、フリーラジカルが原因である腎障害の予防に有効であることが期待できます。
http://www.kagome.co.jp/news/2010/100621.html