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静岡県立静岡がんセンター

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がん患者と家族のQOL(生活の質)向上に向けた環境改善に関する包括的共同研究をスタート(2008/7/1)
 静岡県立静岡がんセンター(総長:山口建、以下静岡がんセンター)と高砂香料工業株式会社(取締役社長:武弘樹、以下高砂香料)は、がん患者とその家族の支援に資することを目的とした取り組みを共同で行う事で合意し包括的な共同研究協定を締結、この度、治療空間の「におい」に焦点をあて、病臭※の軽減や緩和のための方策を提供することに取り組みます。

 近年、がん治療は急速に進歩し、治療による生存率も大幅に向上してきております。しかし、がん医療の現場では、特異な病臭が発生することが多く、それが、病院、あるいは自宅において、患者、介護者、家族の精神的な負担となっています。このような病臭の原因究明の試みはほとんど行われておらず、その臭気原因物質の解析や同定分析など、根本的な解決に向けた取り組みはなされておりません。

 本研究では「病臭ストレスの緩和に関する研究」として、病臭の同定および再現を試みます。その結果に基づき、病臭を軽減する為の技術開発を行ない、治療空間の改善に役立つ方法を提供することを目指します。

 静岡がんセンターでは、「患者さんの視点の重視」を基本理念とし、「がんを上手に治す」ことはもとより、「患者さんと家族を徹底支援する」ことを患者さんへ約束しています。

 駿河湾をのぞむ富士山麓という療養環境に恵まれた中に立地し、患者・介護者が癒される環境を提供しQOL(生活の質)向上に取り組んできました。その経験の中で、病臭の問題は患者、情報提供資料(静岡県立静岡がんセンター・高砂香料工業株式会社による共同リリース)

 家族の闘病の気持ちを萎えさせてしまう大きな課題と考え、その一つの対策として、バラ園を中心とした「ガーデンホスピタル」を整備し、よい香りの提供に努めてきました。しかし、依然として病臭は、医療現場から自宅療養にまで、患者や家族にとって大いなるQOLの低下を引き起こしており、より抜本的な対策の必要性を痛感していました。

 一方、高砂香料はこれまでの研究活動において、環境中におけるにおい物質の捕集・分析・同定技術を進化発展させてきました。また、悪臭対策の為の技術についても研究を重ね、DEOATAKRを商品化、様々な分野に展開するなど、消臭・脱臭へも重点的に取り組んできました。

 これら両者が培ってきた知見をマッチさせることは、高砂香料にて長年取り組んできたかおり・アロマ(AROMA)を用いた衛生(HYGIENE)分野への利用をコンセプトとするAROMAHYGIENERの展開の一つとして、治療空間の改善に寄与できると考えております。

 また、すでにガーデンホスピタルは多くの患者、家族の心の癒しとして活用されておりますが、その香りを効率的に治療空間に活用するべく、静岡がんセンターのバラ園から採取するバラの香りの研究も実施いたします。

 本年より両者は、がん患者とその家族、介護者のQOL向上に向けた療養環境改善に関する包括的な共同研究を開始し、今後は相互の技術を活かした連携をさらに広い分野に発展させ、社会に貢献してまいります。

 ※「病臭」:本研究では、疾病(原疾患、感染症、褥瘡等)により直接および間接的に体内や体表から生じる臭気を病臭と定義します。


【プロファイル】
 ●静岡県立静岡がんセンター:
 2002年9月に開院、現在ベッド数557床(全床開棟時は615床を予定)のがん高度専門医療機関。陽子線治療施設や国内最大数の緩和ケア病室をもつなど、最先端の治療から心のケアまで全人的な治療を行っている。都道府県がん診療連携拠点病院、全国がん(成人病)センター協議会加盟、治験拠点病院等。
 またファルマバレープロジェクト(富士山麓先端健康産業集積プロジェクト)の中核情報提供資料(静岡県立静岡がんセンター・高砂香料工業株式会社による共同リリース)的施設として位置づけられており、平成17年より企業や大学等との共同研究を開始しているが、患者・介護者の療養環境改善に関わる共同研究は初の試み。

●高砂香料工業株式会社:
 1920年の創業以来「技術立脚に則り社会に貢献する」を企業理念に、香料技術の最先端の研究と開発を続け、事業を展開している。
 1983年には、野依良治教授(2001年ノーベル化学賞受賞、現同社社外取締役)の協力を得て、不斉合成法によるl-メントールの工業化に成功し、以来、不斉合成技術は高砂香料の根幹技術のひとつとなっている。
 2008年3月期の連結売上高は1,242億円。フレーバー事業、フレグランス事業、アロマケミカル事業の香料事業に加えて、香料で培われた技術を医薬品などの分野にも応用したファインケミカル事業にも積極的に投資しており、4つの事業を世界25ヶ国の拠点をベースにグローバルに展開し、豊かな社会づくりに広く貢献している。
http://www.takasago-i.co.jp/news/current/20080701QOL.pdf