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日本ロシュ(株)

Actemraは関節リウマチの患者さんの関節損傷の進行を抑制し、身体機能を改善する(2008/5/9)
●Actemraについて
・日本での効能・効果は「関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」「全身型若年性特発性関節炎」「キャッスルマン病」、販売名は「アクテムラ(R)点滴静注用200mg」です。
・「アクテムラ(R)点滴静注用80mg」および「アクテムラ(R)点滴静注用400mg」については発売準備中です。

2008年5月9日 バーゼル発
Actemraは関節リウマチの患者さんの関節損傷の進行を抑制し、身体機能を改善する

Actemraの5本目の第III相臨床試験は、Actemraが関節リウマチの患者さんの治療に新しい可能性を開くものであることを裏付けるデータを補完する

 ロシュは本日、Actemra(tocilizumab)がMTXで治療しても効果が不十分な関節リウマチ(RA)患者さんにおけるRA治療の有効性の重要な指標となる関節の構造的損傷の進行を有意に抑制できることを発表しました。また、Actemraは1年の治療後、患者さんの身体機能も改善しQOLの向上をもたらしました。

 LITHE(注1)試験では、Actemraとmethotrexate(MTX)を併用した患者さんにおいて、RA治療に一般的に使用されるMTXを単独投与した患者さんに比べ、12カ月の投与期間で構造的損傷の進行を有意に抑制したことが示されました。RAによって引き起こされる関節の損傷は身体障害や疼痛につながることから、この結果は患者さんにとって非常に重要なものです。さらに、Health Assessment Questionnaire(HAQ)スコア(注2)で評価した結果、Actemraにより患者さんの身体機能が改善しました。

 LITHE試験においてActemraの忍容性は概ね良好であり、投与12カ月後の全般的な安全性プロファイルは、これまで報告した投与期間6カ月の試験結果と一致していました。

 現在の治療では十分な効果が得られない、または治療に耐えられない患者さんが多く存在するRA治療にとって、この結果は福音をもたらします。特に、RAに苦しむ患者さんの改善および関節損傷の進行を抑制する新たな作用機序を有する新たな治療の選択肢が必要です。

 ロシュ医薬品事業CEOのウィリアムM.バーンスは、「LITHE試験の結果は、消耗性疾患であるRAに苦しむ患者さんに対しActemraが有効かつ忍容性が良好な治療法となる潜在性をさらに実証しています」と語るとともに、「Actemraは関節損傷の進行を抑制し身体機能を改善することで、疾患そのものに対してプラスの効果をもたらすだけでなく、患者さんのQOLの改善をもたらします」とも述べています。

 LITHE試験は中等度から重症のRA患者さんにおいて主要評価項目が達成された5本目のActemraに関する多国籍第III相臨床試験です。この2年の試験の1年目のデータが今後開催される国際的な学術集会に提出されます。

 Actemraは全く新しい作用機序を持つ初めての薬剤であり、RA患者さんに新たな希望をもたらします。Actemraは、ヒト化抗ヒトインターロイキン-6(IL-6)受容体モノクローナル抗体であり、炎症を引き起こす過程の重要な因子であるIL-6の活性を抑制することで薬効を示します。
 この全く新しい作用機序により関節の炎症を改善し、RAの全身症状を緩和します。

■関節リウマチ-アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患
 RAは世界で2100万人が罹患していると推測されています。全身の関節の滑膜の炎症を特徴とする進行性の自己免疫疾患です。この炎症が関節の変形や痛みをともなう機能障害、こわばりや腫脹を引き起こし、最終的には非可逆性の関節破壊および障害をきたします。さらに、RAの全身症状には疲労、貧血、骨粗鬆症などがあり、主要な臓器に影響を及ぼすことにより平均余命の短縮につながる可能性があります。10年後も働き続けたり日常的に正常な機能を維持できる患者さんは50%未満です。

■LITHE試験について
 LITHE試験は15カ国で実施した多国籍試験であり、MTXで治療しても効果が不十分な中等度から重症のRA患者さん1,196名を対象としています。この無作為化試験では、患者さんにActemra(4mg/kgもしくは8mg/kgを4週に1回投与)とMTXの併用投与、またはMTXの単独投与を行いました。この試験は、関節の構造的損傷の進行の抑制を証明することを目的としたもので、X線パラメータの変化が確認されていることから実証されています。また、HAQスコアを用いて患者さんの身体機能の改善度も検査しました。

■Actemraについて
 Actemraは中外製薬の共同研究の成果であり、グローバルで中外製薬と共同開発が行われています。Actemraは初のヒト化抗ヒトインターロイキン-6(IL-6)受容体モノクローナル抗体です。
 5本の第III相臨床試験という大規模な臨床開発のプログラムが、Actemraを臨床的に評価するために設計されました。その5本の臨床試験で主要評価項目が達成されたことが報告されました。
 Actemraは米国および欧州において申請中です。日本では2005年6月に、中外製薬よりキャッスルマン病治療薬として上市されました。また、2008年4月に関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎の適応症を追加取得しました。
 Actemraは一般的に忍容性が認められています。Actemraの全般的な安全性プロファイルは全ての臨床試験を通じて一貫しています。最も一般的な非重篤の有害事象は、上気道感染、鼻咽頭炎、頭痛、高血圧でした。また、他の生物学的な疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)と同様、Actemraによる治療を受けた一部の患者さんで重篤な感染症ならびにアナフィラキシーなど過敏性反応が数例報告されています。一部の患者さんで肝トランスアミナーゼ(ALTおよびAST)の上昇が認められましたが、これらは概ね軽度で可逆的であり肝障害や肝機能に対する影響は認められていません。

■関節リウマチにおけるロシュについて
 ロシュにとって今後数年間、最も有力な成長領域の一つに位置付けられているのが新たに発展している自己免疫疾患領域であり、RAはその最初の適応です。MabThera(rituximab)の上市に続き、いくつものプロジェクトが開発段階にあり、さらにこの領域を強化することを可能としています。MabTheraはRAの病因に重要な役割を持つB細胞を標的とした最初で唯一の治療薬です。また、Actemraは、ロシュにとって2番目の革新的な医薬品であり、RAにおける重要な炎症因子であるIL-6の活動を阻害する作用を持つ最初のヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体です。Actemraは中外製薬が共同研究により創製したものであり、ロシュは中外製薬と共に国際開発を進めています。その他、臨床第I、第II、第III相段階のものを含む複数のプロジェクトにより充実したパイプラインが形成されており、中でもヒト化抗CD-20抗体(ocrelizumab)は、RAを対象とした第III相臨床試験を行っています。

■ロシュについて
 ロシュは、スイスのバーゼルに本社を置く医薬品および診断薬領域における研究開発型の世界的ヘルスケア企業です。ロシュ・グループは、世界最大のバイオテクノロジー企業であり、疾病の早期発見、予防、診断、治療のための革新的製品やサービスのサプライヤーとして、人びとの健康とQOLの改善に多方面で貢献しています。診断薬事業、がんおよび移植領域の医薬品で世界第1位、ウイルス感染症領域ではマーケットリーダーです。さらに、自己免疫疾患、炎症、代謝および中枢神経系などの主要な治療領域でも活躍しています。2007年度の売上は、医薬品事業では368億スイスフラン、診断薬事業では93億スイスフランでした。また、ロシュは世界各国に約79,000人の社員を擁し、多数のパートナー企業と研究開発契約や戦略的アライアンスを締結しており、ジェネンテックと中外製薬の株式の過半数を保有しています。また、研究開発費に約80億スイスフランを投資しています。ロシュ・グループに関するさらに詳しい情報はhttp://www.roche.comをご覧下さい。

 本プレスリリースに使用された商標等はすべて法律で保護されています。

【追加情報】
 -ロシュと自己免疫疾患:http://www.roche.com/med_events_mb1106
 -中外製薬:http://www.chugai-pharm.co.jp

【 参 考 】
注1.LITHEはTociLIzumab safety and THE prevention of structural joint damage trialの略です。

注2.HAQ(Health Assessment Questionnaire Disability Index)は直前の週の患者さんの身体能力と不快感を評価するための指標で、患者さん自身が身体機能(障害)について報告します。RAを含む多くの疾患で使用される指標です。