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  薬系トピックス
 

薬学教育協議会フォーラム2011 「初年度実務実習の成果と課題」 (11/2/16)

~学生からのフィードバック~

 薬学教育協議会フォーラム2011に行ってきました。

 午前の部は、代表理事・望月正隆先生のご挨拶で始まりです。
 引き続き日本病院薬剤師会の松原和夫先生から受入れ病院に行ったアンケートの報告、日本薬剤師会の森昌平先生から受入れ薬局に対して行ったアンケートについてご報告がありました。
 
 病院の実務実習では、施設により実施できない項目があることが報告されました。
 たとえば100%分業をしている病院では外来患者様に対する窓口対応(服薬指導)ができません。また製剤・中毒モニタリングでは指導を受けられなかった学生がいたとの報告がありました。中には複数の項目について指導を受けていない学生がいるとみられ、大学でのフォローが必要と指摘されました。
 なかには国家試験に影響がある項目もあり、これについて他施設でフォロー(83件・8%)したことも報告されました。

 昼食を利用して実務実習に対応した支援システムを各大学の教員に紹介。いずれも充実した内容で、「実習内容の記録」「実習日誌の作成」「評価・到達度の確認」ができるものです。
 システムは富士ゼロックスの[実務実習指導・管理システム]、東京理科大学を中心とする「実務実習進捗ネットワークツール」、大学独自のwebシステムがあることが分かりました。最も大きいのが富士ゼロックスのシステムを利用するグループです。
 システムについては、学生や実習生の受入れ側から改善提案がありました。大学によって使われるシステムが違うため、複数の大学の学生を受け入れる施設側に混乱があるようです。個別評価についても3段階と5段階の違いがあるなど、使い勝手が悪いという指摘がありました。標記の統一など今後の課題となりそうです。

 午後の部は、各大学の先生方をはじめ66大学から参加した学生90名が実務実習の振り返りと今後の課題についてディスカッションしました。学生は病院実習と薬局実習の2チームに分かれ、それぞれのチームは5グループ(各9名)で「実習から学んだこと」「薬剤師となって取り組んでいきたいこと」「実務実習について伝えたいこと」をディスカッション。これをまとめて発表(フィードバック)します。

 学生がディスカッションしている間に、教員による事例発表がありました。
 北海道薬科大学、昭和大学、静岡県立大学、福山大学がそれぞれの取り組みについて発表。病院を併設する大学と病院をもたない大学の取り組みの違いがみられました。静岡県立大学から自治体病院との連携、福山大学から中四国内のふるさと実習や大学のサポート体制などの紹介がありました。

 引き続き学生のフィードバックが行われました。学生のSGDは白熱した意見が交わされたようで10分程度遅れて開始。午前中の日本病院薬剤師会松原先生のご報告を裏付けるような報告が学生からもされました。
 発表に対して、他グループの学生から活発な質問が寄せられていたのは印象的でした。

○病院チーム5グループから出た意見。

1.病院実習で印象に残っていること
○コミュニケーションが大切
○病院により実習内容に差があった
○実習施設に改善してほしいことがあった
○薬剤師が置かれている実態と課題がつかめた
○事前実習の内容が古い。実習内容と現場の差が大きい
○チーム医療に関わり、その大切さを知った

2.これから薬剤師として取り組んでいきたいこと
○専門薬剤師の必要性
○薬剤師として患者に対して何ができるか
○患者さんに寄り添える薬剤師になる
○薬剤師の存在意義を確立させたい
○医師と対等に話ができる、提案できる薬剤師をめざす
○病院・薬局・地域の連携をもっと強くしたい

3.実務実習について伝えたいこと
○様々な施設、機能の異なる施設を回りたい
○できない内容は他の施設と連携を取ってほしい
○大学で学んだ智識が古すぎる
○現場に即したSBOsにしてほしい
○日誌の表記の統一、指導内容の統一が必要ではないか
○学生は積極性をもって取り組むべき
○実習について薬局内の連携が取れていない
○指導薬剤師にふさわしい人材を選考してほしい
○教員の実習先訪問回数を増やし、もっとかまってほしい
○他大学の学生との交流の場が欲しい

○薬局チーム5グループの意見

1.薬局実習で印象に残っていること
○地域の病院、在宅など連携していた。地域医療などにも接することができた
○施設により実習内容に差がある(OTC、過誤防止、医薬品など)
○やりたかったができない項目があった
○業務に対して積極的に取り組む必要がある
○指導薬剤師は、話しかけやすい雰囲気を作ってほしい
○薬局が患者さんの命に直接かかわっていることを知った
○コミュニケーション能力の重要性を感じた
○製品名の教育が必要。覚えるまで時間が必要だった
○SBO以外に学ぶことができた
○多くの患者さんを長期にわたり見ることができた
○服薬指導の難しさを知った。OTC販売を通じて難しさを実感した

2.これから薬剤師として取り組んでいきたいこと
○患者のために行動できる薬剤師
○医療以外のことも含めて幅広い知識が必要と感じた
○チーム医療への携わり、在宅医療への介入
○地域医療との取り組み
○病院との薬薬連携の推進
○薬剤師の立場を向上すべき
○知識を向上させ、処方提案や薬の使い方などMR以上の実力を身につけたい
○患者さんが病院にかかる前に相談できる薬局にしたい

3.実務実習について伝えたいこと
○実習内容の統一が必要(フィードバックを途中で行いたい)
○複数の施設での業務を見てみたい
○今しかできないのだから、積極的に参加したい
○専門用語が分からず、理解するのに時間がかかった
○商品名と一般名の対比をしてほしい
○SBO以外に学ぶことができた
○SBOにとらわれ過ぎて座学が多かった。せっかくの実習なので実務を増やしてほしい
○支援システムの全国統一
○評価が中期までされず、改善点が分からなかった(ダメ、ダメといわれても何がダメなのか分からない)
○評価基準を明確にしてほしい
○薬局に情報を開示してもらい実習先の希望を出したい(選択したい)

今後、薬学教育協議会から詳細な報告があると思います。細かな内容はそちらをご覧ください。

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