株式会社日立製作所 日立総合病院薬剤部 根本 昌彦さん


がん薬物療法認定薬剤師

●がん薬物療法認定薬剤師をめざす勉強は、業務の中で培われた。

 がんの患者さんの化学療法に貢献したいと考えて認定資格を取得しました。がん薬物療法認定薬剤師の受験には、指定研修施設で3カ月間の研修を受ける必要があります。私が取得したときは3カ月の出張扱いで研修に出ました。今では日立総合病院が研修病院に指定され、がん薬物療法認定薬剤師をめざす人は病院内で研修が受けられるようになりました。
 日立総合病院は先進的な取り組みをしており、そのレベルに周囲が追いついてきたといえます。私のがん薬物療法認定薬剤師をめざす勉強は、そのような業務の中で培われました。

●医師と協働でプロトコールを作成。

 日立総合病院では、抗がん剤の治療ごとにパスが作られています。
 まず、抗がん剤ごとの指示があり、この抗がん剤はこの流れで使いなさいという指示です。
 蓄積した情報から、ある時期に副作用が出ることを把握しています。投与後のある時期に副作用が心配され、副作用が出たら次の対策をしなさいと医師と協働でプロトコールが作成されています。
 患者さんにヒヤリングして逸脱していないかを確認し、副作用が出たときはプロトコールに従い対応をとります。そのような日々の業務がそのままがん薬物療法認定薬剤師の受験対策になりました。

●薬剤師外来が有効に機能しています。

 私は、主に薬剤師外来のサポートやA4病棟で活動しています。A4病棟には抗がん剤治療を行う患者さんが集まってきますので、副作用の相談に応じます。定期的に行うケモ・ラウンドは、病棟に化学療法に係る医師、看護師、歯科医師、栄養士、そして薬剤師が集まって副作用の検討をする場です。モニタリングして入院から外来への化学療法がスムーズにいくように支援します。
 薬剤師外来の取り組みですが、がんの患者さんは薬剤師外来を訪れ、私たち薬剤師が問診します。患者さんの情報を医師にフィードバックして、治療に役立てます。患者さんは、薬剤師外来を経由してそれぞれの先生の診察を受けるという流れです。
 反対に先生から「こういう薬を使うから薬剤師外来で説明を受けてください」と指示された患者さんに服薬指導を行うケースもあります。
 またスクリーニングの結果から、抗がん剤の使用に問題がある患者さんについては、抗がん剤の使用について先生と相談します。

●患者さんの利益につながる働きを目指す。

 日立総合病院では服薬モニタリングレポートを作成しています。これを見ると誰が見ても一定水準のモニタリングレポートができ、1年目の薬剤師でも理解できます。経験豊富な薬剤師はさらに先の対応ができる内容です。課題は対応できる患者さんには限りがあること。もっと多くの患者さんの治療に貢献できればと考えています。
 新しく臨床現場に登場する新薬についても注視しています。医師に副作用や相互作用についてフィードバックできるように詳しい情報を収集し、最終的には患者さんの利益につながるように働いていきたいと考えます。また茨城県北部のがん治療の底上げのために薬剤師として係っていければと考えています。

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